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「恩送り」今こそ日本人が日本人の為に

有名な作家の井上ひさしさんの
『井上ひさしの作文教室』という本の中に
このようなお話があります。
生意気盛りの15歳。
少し不良少年だった井上少年は、
ある日、本屋に入り、
こっそり国語辞書を持ち出そうとしました。
いわゆる「万引」です。
店番のおばあさんがそれを見つけ、
彼を店の裏手に連れて行きました。
そこでマキ割りをしなさいといいます。
井上少年はてっきり罰を与えられたと思いました。
しかし、マキ割りが済むとおばあさんがやってきて、
その国語辞書を井上少年にくれると言のです。
「働けばこうして買えるのよ」と言って、
労賃として辞書代を差し引いた報酬もくれたそうです。
「おばあさんは僕に、まっとうに生きることの意味を教えてくれたんですね」
と井上ひさしさんはいっています。

恩送りという言葉があります。
恩を受けた人に直接恩を返すのは「恩返し」です。
受けた恩を直接相手に返すのではなく、
周りの誰かに送ることを恩送りと言います。
送った恩は巡り巡って、
本人や家族や友人に返ってくる。
この「恩送り」のめぐり合わせが、
たくさんの人を幸せにする。
恩送りとはそういう意味です。
井上ひさしさんは本屋の店番のおばあさんに返せなかった「恩」
を図書館をつくるなどして、
いろいろなかたちで多くの方々に「恩送り」をしました。

この度の東日本大震災を考えると、
「今こそ日本人が日本人の為に恩送りをすべき時」
だと思います。
それぞれができることを、
小さなことでも少しずつ、
何か行動をおこしてまいりましょう。
募金、物を送る、節電、追悼法要に参加する、真剣に相談にのる、等等、
私も皆さまも多くの恩をたくさんの人に送り、
そして、多くの恩をたくさんの人から送られて
今を生かされているのです。

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