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「出会いは命」~坐禅会での出会い~

土曜日の正午、お寺の本堂に子供たちと保護者が集まり、子供坐禅会が始まります。先ず、前日から仕込んでおいたお粥を皆で食べます。ほとんどの子供がおかわりをします。次に参加者全員で般若心経をお唱えし、坐禅の坐り方、心構えをわかりやすく説明し、二十分間の坐禅を二炷坐ります。最後に最近、私が経験したこと、感じたこと、気づいたことを一仏両祖のみ教えを伝える例話として、お話をさせていただきます。私自身の研鑽の場でもあります。この坐禅会も六年目にはいりました。継続することで参禅者が増えることを実感します。
お姉さんと一緒に参加し、坐禅会をはじめた頃は、まだ幼稚園児で落ち着きのなかった男の子は小学校高学年になり、今では小さな子供たちに坐禅の坐り方を教えてくれています。
 センター試験の直前、十一月、十二月は予備校から毎年、必勝坐禅会の申込みがあります。事務局の方と打ち合わせをし、「坐禅研修で容易に集中力が高まるわけではない」ことをお伝えします。目標に向かって寝る時間も惜しんで努力を続ける受験生に「自らを静かに見つめ直す時間」となって欲しいと話し合います。
当山には坐禅堂がありません。本堂に坐蒲を並べて坐ります。予備校生の皆さんは希望策が多く、一人で何度も合掌される方がいます。直堂として、立ったりしゃがんだりを繰り返すことで、私は汗びっしょりになり、翌日は太ももが筋肉痛になります。心地よい痛みです。坐禅中にしてはいけないことは「しゃべること」「笑うこと」この点だけは厳しく指導します。
二年連続で坐禅会に来た予備校生もいます。一年目、大学に合格したが、自分が本当に希望する学校ではなく、悩んだ末、二年目の予備校生活に挑んだそうです。彼は二浪して念願の第一志望の大学に合格し、昨年の春、上京しました。その知らせを本人からメールでいただき、私は自分の事のように嬉しく思い、お祝いメールを返信し、今でも連絡をとりあっています。
今年になって私の長女が学習塾に行きたいというので、先生との面談に行きました。先生は私を見て「以前、坐禅会ではお世話になりました」と言われ驚きました。数年前、当山の予備校生必勝坐禅会に参加し、志望校に合格し、卒業後、学習塾に就職したとのことです。彼は今、長女に毎週英語を教えてくれています。
毎年、四月、五月には企業から新入社員坐禅研修の申込みがあります。先ず企業の人事担当者と打ち合わせをし「坐禅をしたからといって簡単に人の意識が変わるわけではない」ことをしっかりとお伝えします。やる気十分で不安がいっぱい、学生時代とは違い緊張感ある研修を続けている皆さんです。「自らをゆっくり見つめ直す時間」となって欲しいと話し合い、研修スケジュールを立てます。
四人だけの研修もあれば、六十人以上の研修もあります。昼食として共にお粥を食べる長時間の研修もあれば、坐禅と法話だけの研修もあります。子供坐禅塾と比べ新入社員坐禅研修は引き締まった空気、真剣な心構えがひしひしと伝わってきます。
檀務の移動中、私の姿を見て「和尚さん、その節はありがとうございました」と研修に参加した方に声をかけられました。研修中の表情とは違い、社会人としてのやる気や責任感が彼の笑顔に満ち溢れていました。
宗侶として宗門の命脈、私の命について考えました。『出会い』が大切と感じます。
釈尊と摩訶迦葉尊者の出会い、歴代祖師さまの師資の出会い、これが『曹洞宗の命』です。
父母、祖父母、ご先祖様の無数の出会いが私につながっています。『出会いは命』です。
坐禅会や檀務や地域の活動での出会いを大切にし、様々な出会いに感謝します。それが一仏両祖のみ教えと信じています。
プロフィール

興禅寺住職

Author:興禅寺住職
福岡県北九州市、
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